時間の融通が利いてこそ副業

副業は本業あっての副業であることを述べてきました。従って、本業に対する負の影響をできるだけ少なくする必要があります。今日は、その負の影響を与える要素として、就業時間について考えてみたいと思います。

本業として、何かしらの職業に従事されている場合に、必ずその仕事に拘束される時間というものがあります。この時間が固定されている場合には、残りの時間で副業でもなんでも自由にできるのですが、ありがちな問題として、拘束されるかもしれない時間というものがあり、その時間が読めない場合があることです。典型的なサラリーマンであれば、9時5時の固定された拘束時間のほかに、残業や出張等しなければならないことも多いと思います。その残業や出張も、いつしなければならない残業や出張なのか、というのがあらかじめわかっているのであれば、そこを避けて副業に時間を割くことができます。しかしながら、突然降って湧く残業や出張もあり、そこに副業の時間を予定していたならば、その時間を移動させなければならない、ということです。また、百歩譲って、あらかじめやらなければならない残業や出張の予定が分かっていたとしても、例えば毎週水曜日の20時からは必ず開いている、ということが常に言えないのは、副業をやるうえで不都合な場合もあります。

先日ANAの副業解禁の話題を取り上げましたが、オンコール(急な対応のために待機することが求められる勤務体系)を求められることの多いCA等には、固定された就業時間枠が必要とされる副業に従事するのはまだまだハードルが高いようで、現実的には内職やウーバーイーツくらいしかないなんて話も聞こえてきます。

ただ、ANAの場合、コロナ問題が収束した後を考えて、CAという特殊な技能を持ち合わせる従業員をつなぎとめておくため、トヨタ成城石井ノジマ電機等に一時的に移動させることでなんとしても雇用を維持したい方針のようです。このような、職場環境、経営者の意向がある場合は特に、会社から離れるなどなかなか考えづらいと思います。

どこかに、時間の融通の利く仕事はないのでしょうか。