副業に種銭は必要?

自分で事業を立ち上げる時には、種銭が必要になってきます。あなたがサラリーマンとして働いている会社も、あなた自身はお金を出していないかもしれませんが、種銭から始まっています。資本主義の下での営利を目的とした事業体は、この種銭を膨らませるべく活動しているということができます。

働く場合にこの種銭が必要か必要でないかは、自分で0から始めるか、他人が始めたものに乗るかに大きく関係しています。自分で0から始めるときには、ほとんど必ず種銭が必要になるのに対し、他人が始めたものに乗る場合には、ほとんど種銭を必要としません。

この種銭は、事業がうまくいかなかったときにはすべてなくなってしまう反面、うまくいったときにはより大きく膨らむというレバレッジの機能を併せ持っています。この種銭の特徴が、事業をコントロールできる当事者に、それこそ馬車馬のように働くモチベーションを引き起こさせるのです。

もちろん、我々は高度に発展した資本主義社会下におりますから、他人が始めた事業であっても種銭をだす機会には事欠きません。株式投資をされている方も多いと思います。しかしながら、そのお金を膨らませるためになにができるかというと、実はほとんど無力なことに気づかされます。所属する会社の持株会に入っていて、自分が働くことで元手を大きく膨らませられるよう微力ながら努力している、、、もちろん理想としてはこうありたいですし、こうあるべきです。副業など考えるよしもないでしょう。ただ、組織が大きくなればなるほど、自分でコントロールできる部分は少なくなっていくのが現実です。持株会が馬車馬のように働くモチベーションにはならないでしょう。

ただ、ここで気を付けたいのが、本業であるサラリーマン勤めで会社自体のパフォーマンスを自分でコントロールできないからといって、安易に種銭を用意して、副業として自分でコントロールできる自分のビジネスを立ち上げるという考えです。たとえ自分のビジネスを立ち上げるといっても、あくまで副業であるならば、自分の力をそこに全力で注力することはできません。少なくとも、本業あっての副業であるという事実は常に念頭に置いておく必要があると思います。

副業としての種銭すべてを否定するわけではありません。が、種銭の額によってはやはり本業としてのみ許される部分が多分にあると思います。