コロナは教えてくれた

先日、クラウドソーシング仕事依頼サイト「ランサーズ」について取り上げさせていただきましたが、そのランサーズがアンケート調査の結果等を公開しております。

まず、同サービスの登録者は115万人、そしてその約3割、約35万人もの人がコロナ禍の2020年2月以降に開始しています。

そして、副業を始めた理由については、以前は『スキルアップのため』が最も多かったのですが、コロナ禍での最近の調査では『収入減少のため』が14.5%で最も多く、『スキルアップのため』の9.2%を追い抜いています。

ランサーズでの副業の種類は、以前から「エンジニア」「デザイナー」「ライティング」がトップ3ですが、人気の伸び率だけでみると、ことコロナ禍において、「映像クリエイター」が突出しており、前年比5倍もの数字をたたきだしています。というのも、コロナ禍の在宅時間の増加がより娯楽性の高い動画視聴のニーズを高めているからです。そこでは、「映像クリエイター」がより必要とされてくることはもちろんですが、そういった直接の影響だけでなく、以前からある「ライティング」という分野にも、よりリッチなコンテンツが求められる傾向が高まっており、テキストだけでなく、動画と抱き合わせて評価されるといったことも多くなってきているようです。

 

コロナ禍という特段の事情が、仕事としてのテレワークや副業の隆盛、また消費者の動画視聴、という需給両面での大変化をもたらしている事実が数値としてあらわされてきています。が、この傾向はコロナ禍による一時的な流行ではなく、将来必然的に起こっていただろうことが、コロナ禍によりその出現のペースを速めているだけ、ととらえるほうが正しいと思います。

前回、日本がおわっているのか、お前が終わっているのか、のところで、サラリーマンが徐々に苦しい立場に追い込まれる様子を、「真綿で首をしめられる」と表現させていただきました。が、ことコロナに関しては、まったく逆で、突然降ってわいた災難です。このことは逆にわれわれに「気づき」のタイミングを与えてくれています。

災い転じて福となす、にしなければなりません。