日本が終わっているのか、おまえが終わっているのか

先日、ある考えさせられる記事を読みました。内容は以下です。

あるアラフォー会社員が、勤続十数年、役職もついているのに手取りが月14万円しかなく贅沢できないことを嘆いて、掲示板に「日本は終わっている」と書き込みをしました。

この嘆きには同調する意見が多く、掲示板はきずのなめあいで当初そこそこの盛り上がりをみせていました。

が、ある時、毒舌で有名なある経営者が、「日本が終わってんじゃなくて、お前が終わってんだよ」と割り込んできたことで大論争が勃発、この発言がネット上で一気に拡散、、、

 

 

思うに、ことの問題の所在は、アラフォー会社員と毒舌経営者の両者置かれている立場で、どちらの言い分も正しくなってしまうところでしょう。

その最大の原因は、私は、日本の労働市場流動性の低さ、閉鎖性にあると思います。この労働市場の閉鎖性の影響をかぶってしまう立場の人と、影響されない立場の人で、結論が変わってきます。

日本の大多数のサラリーマンにとって、転職という選択肢は他の先進国に比べて身近ではありません。かつての年功序列、終身雇用、という日本の独特な文化があったおかげで、現在でも、転職は不利と判断できるに等しいデータがあります。その転職しにくい環境の中で、同じ職場で、真綿で首を絞められるように、年々状況が悪くなっていくサラリーマンが多いのは事実です。

ジャパンアズナンバーワンと言われてからここ2、30年、日本は先進国のなかで一人負け、低経済成長のなか、物価も賃金もあがらず、外に出るという選択肢がないサラリーマンにとっては「日本は終わっている」といいたくなるのもうなずけます。

かたや、ものの考え方に国境のない経営者などから見れば、世界はこの2、30年、一貫して大きく成長を続けていたはずで、自分のドメインを時代に合わせさえすれば、成長することはさして難しくなく、そうした人から日本の普通のサラリーマンをみれば、「お前が終わっている」になってしまうのでしょう。

 

しかし、日本の大多数の普通のサラリーマンにとっても生活があります。「お前が終わっている」状態でよいわけがありません。かといって、安易な転職はデータからもわかるように拙速に過ぎる場合があります。

私はまず副業で様子をみてみたいと思っています。